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アルコール専門治療

アルコール専門治療について

依存症専門医療機関とは何ですか?

県からの認定を受けた、依存症に関する専門治療を行っている医療機関です

依存症専門医療機関では、依存症に関する問題でお困りの方が適切な医療を受けられるように、規定の研修を受けた医師、看護師、心理士、作業療法士、精神保健福祉士等多職種が、地域の関係機関と連携しながら依存症の治療に取り組んでいます。

依存症専門医療機関には、アルコール健康障害、薬物依存症、ギャンブル等依存症の3つの分野があり、当院はR2年4月1日より、アルコール健康障害における依存症専門医療機関として認定を受けています。

外観写真

アルコール依存症はどんな病気ですか?

飲酒のコントロールができなくなる病気です

心配事や不安を紛らわせようとアルコールを摂取していくと、次第にアルコールの量は増えていきます。
いつしかアルコールが切れた状態になるとイライラしたり、手が震えたり、汗をかいたりといった離脱症状が起こるようになり、それを紛らわすためにさらに多くのアルコールを摂取するようになってしまいます。
この悪循環を止められない状態が、アルコール依存症という病気です。

アルコール依存症はどうして治療しないといけないのですか?

社会的、家庭的、身体的な悪影響が大きく、放置しておくと人生が破綻していく病気だからです。

アルコール依存症を発症すると、飲みたいという強い欲望を自分で抑えられなくなります。
そのため飲み始めると1日中飲み続けてしまい(連続飲酒)、本来の生活を犠牲にしたり、仕事中でもアルコールのことばかり考えてしまい、時には隠れて飲んだり飲酒運転をしてしまうこともあります。

また飲酒量が多くなると、肝臓や心臓、血管、脳神経の機能が悪くなったり、糖尿病になったりと体調面にも多くの害があります。
このようにアルコール依存症では社会的、身体的な健康に大きな悪影響があり、一緒に暮らす家族の方に苦労を掛けることにもなります。

WHOの調査によると、がんや糖尿病、高血圧などよりもアルコールによる健康寿命への悪影響は大きい事がわかっています。健康的な生活を続けるため、アルコール依存症を治療することが大事なのです。

アルコール依存症はどのようにして診断するのですか?

医師が症状や飲酒習慣等を総合的に判断して診断します

上に書いた症状を総合的に判断して医師が診断しますが、飲酒習慣が適正なものかを自分でもチェックできる質問票の検査(スクリーニングテスト)があります。
下記質問票でチェックしてみてください。

CAGE

CAGEという質問票は、4項目の簡単なものです。このうち2項目以上に該当する場合、飲酒に問題があるレベルということになり、専門機関への相談や受診が勧められます。

  1. 飲酒量を減らさなければいけないと思ったことがあるか 
  2. 他人に自分の飲酒のことを指摘されて気に障ったことがあるか 
  3. 自分の飲酒について悪いと思ったことはあるか 
  4. 神経を落ち着かせたり二日酔いを治すために迎え酒をしたことはあるか
AUDIT

AUDITは10項目の質問票です。
各項目の合計点(最大40点)で飲酒問題の程度が評価できるので、ぜひチェックしてみてください。

AUDITはこちらから

どんな治療をするのですか?

入院治療

アルコール依存症の入院治療を希望された方を対象に、ARP(アルコールリハビリテーションプログラム)を行います。入院期間は基本的に 3ヶ月 です。プログラムは、医師、看護師、作業療法士、臨床心理士、精神保健福祉士、管理栄養士等が担当します。

ARP(アルコールリハビリテーションプログラム)
アルコール依存症に関する学習 講義や講話、栄養指導、社会資源案内、認知行動療法など
自己への気づきを高めるワーク 自分史の作成、グループセラピーなど
リラクゼーション・創作活動 コラージュ、手工芸、脳トレ、軽スポーツなど
自助グループとの交流 MAC、断酒会、AAとの交流会、院内自助グループ(友の会)への参加など
通院治療

主治医と相談しながら、ご自身にあった治療や支援を受けることができます。

薬物療法

抗酒剤(シアナマイド®)、飲酒量低減薬(セリンクロ®)などの活用

医師によるSBIRTS(エスバーツ)の実施

SBIRTSとは、依存症の早期介入と専門治療に加え、自助グループに繋げる流れを言います。
診察時に医師が自助グループ(断酒会)担当者に電話を繋ぎ、自助グループに参加しやすくします。

精神保健福祉士による、
役立つ制度のご紹介

断酒を続けていくために、役立つ医療・福祉制度や、お住まいの地域の自助グループを紹介します。 また、個別の生活相談にも対応します。

心理士によるアルコール依存症の
心理教育(有料)

お酒をやめたいがなかなかやめられない方を対象に、アルコール依存症について学ぶ、自分のお酒のお飲み方を客観的に把握するなど、アルコール依存症からの回復を支援します。

デイケアARP

当院デイケアにおいて、アルコール依存症の方専用のリハビリプログラムもご用意しています。
 デイケアの詳細はこちら

院内自助グループ「友の会」

断酒を目指す仲間が集い、お酒のない時間を過ごします。
 友の会の詳細はこちら

アルコール依存症の外来集団療法プログラム
(外来アルコールリハビリテーションプログラム:外来ARP)

アルコールの問題から回復するために作られた複数名のグループで行うプログラムです。 今までのお酒との付き合い方を振り返ったり、飲酒への対処法や飲酒する必要のない人生を送っていくために役立つ知識や方法を、みなさんと一緒に学び、考えていきます。
 外来ARPの詳細はこちら

アルコール家族教室

アルコール問題でお困りのご家族が、体験を分かち合いながら、アルコール依存症の正しい知識や適切な関わり方を身につけます。
 アルコール家族教室の詳細はこちら

アルコール依存症の外来集団療法プログラム

目的
  • アルコール依存症という病気について理解する
  • 飲酒に対する対処方法を学び、回復に向けて依存症との付き合い方を考えていく
  • よりよく生きる目標を見つける
内容 ワークブックを使いながら進めます。全7回のプログラムです。
プログラムのテーマについて、参加されるみなさんとスタッフと共に考え学んでいきます。
担当スタッフ 久里浜医療センターが実施するアルコール依存症研修を受けた、医師・看護師・ソーシャルワーカー・公認心理師・臨床心理士がチームとなって担当します。
効果 お酒に支配されていた時間を取り戻すことができます。家族や大切な人との関係改善につながります。同じ悩みを抱える仲間と出会えます。
参加方法 まずは主治医にご相談ください。
診察の際に「外来ARP希望」とお申し出ください。担当者よりプログラムについてご説明させていただきます。見学もできます。

お問い合わせ

入院治療や通院治療をご希望の方

まずは、お電話(0565-21-0331)にて外来受診の予約をお取り下さい。
» 外来受診方法はこちら

外来受診をする前に、相談をしたいという方
  • 受診するほどでは無いのでは。まずはアルコール依存症について教えて欲しい。
  • 本人が「問題ない」と受診したがらないので、どうしたらいいか。
  • 家族が対応に困っている。どう対応したらいいか知りたい。   

などのお悩みをおもちの方は、
精神保健福祉士による「精神保健福祉相談」(有料) を利用することができます。
» 精神保健福祉相談の詳細はこちら

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南豊田病院で一緒に働く仲間を募集しています。
外来・入院・施設があり、さまざまな働き方を選べます。

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